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御影の住宅

阪急御影駅沿線の閑静な住宅街にある

古民家のリノベーション(2世帯)である。

 

建物は、増減築を重ね、母屋は、築90年近く経つ。

 

当初、建て替えの上、2世帯住宅のご依頼だったが、

現場調査を重ねるにつれ、

その立派な柱と梁の架構、この優雅な敷地と庭、

そして、何よりご家族が重ねてきた「記憶と時間」を

スクラップすることに躊躇した。

 

そこで必要な耐震補強を施し、

内部を一度スケルトンとすることで、

完全に2世帯が住まえる空間を再編集することを提案した。

 

外観は残し、内部についても、

立体欄間や柱・梁・木建具などを再利用し、

親世帯は和モダンに、子世帯は和洋折衷をテーマに再構築した。

ディテールも昔ながらの技法を尊重しながら、再デザインした。

 

過去の「記憶と時間」を重んじながら、

未来への「記憶と時間」を新たに積み重ねて欲しい。

 

 

photo by Yohei Sasakura

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