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○-「maru」

boleの1周年でプレゼントした木製コースターである。

 

グラスはよいものを選んでいる店でも、コースターは粗末な場合が多い。

着物以上にかくれた部分を気遣う女人のように・・・。

 

このお店のコンセプトでもある

「ローカルステーションにあるbarではあるが、オーセンティックさを」というコトに鑑み、

サブとしてのコースターもデザインすることを考えた。

 

そこで思い描いたのは、「茶托」である。

 

茶托とは、江戸時代中期に清から杯と杯台が輸入されるようになるが、

日本の煎茶法でこの杯を茶碗に転用する際に、杯台が茶托に転じた物と考えられている。

そして現在では、客を接待する際には相手に対する敬意を表すための礼儀として用いられる。

 

そういった歴史的背景を下に、

「客を接待する際には相手に対する敬意を表すための礼儀」と位置付け、

気品ある一段上の心遣いを込めた。

 

サイズは、φ125という大ぶりなものとし、

銘々皿のようにちょっとしたつまみ等に利用してもいい。

シンプルな円形とし、底面からヘリに向けては、テーパー加工を施し、

照明による陰影で、テーブルから1段浮いたように見せる。

 

木が好きなオーナーであったため、

セン・ポプラ・ベトナム檜・ウォールナット・タガヤ・栃・神代ニレ・エンジュ・花梨の9種類とした。

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